![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqBedSdDhLqAHJrdRkS0Rgf9Dec4tgRA4yVmELUE9kj2dlRW2QDrvWgJarcQhToc0V3YhPJWetSayLXhz0JFFqOOvlYLflbt7G-mdNx2MEhX1D5li0gXpdeAcoM9bESLQoD1tP6-V7ZwI/s640/cab_sim_IR.jpg)
リアルなアンプの鳴りを再現するにあたってキャビネットシミュレーターやIRデータがとても大きな役割を担っているのですが、このあたりは「ややこしくてよく分からん!」という人もいると思います。
理解できて使ってみればこれがすごい技術であることがすぐわかるし、使わないのはもったいない!というわけで今回はこの「キャビネットシミュレーターとIRデータについて」解説していきます。
まずはじめに
市販のアンプシミュレーターソフトは総合的にパッケージになっていて、ひとつのプラグインの中でいろんな種類のアンプやキャビネット、エフェクターを選べたりしますが、フリーのアンプシミュレーターなどにおいては基本的にはそれぞれが別のプラグインとして配布されています。![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEit9QC-CtAhkY5PNJmhGqJ09qXpBMjBSu7F_W8YD51fVPf-l08ekMF542TmICZUi_Um6fCsVvo1lQ-ISwNIjxmFZgWYDLC3SAI9ffw9r6ndqMhL88Fy-fQOskQ-IKFpxFsU8icW22De_is/s640/ampsim.jpg)
- アンプシミュレーター(必須)
- キャビネットシミュレーター(必須)
- IRファイル(必須)
- エフェクター(必要に応じて)
フリーのアンプシミュレーターを使う場合、これら一式を用意する必要があります。
「ちょっとめんどくさそう。。」なんて思うかもしれませんが、全然そんなことなくて準備さえできればフリーとはいえかなりナイスな音でギターを鳴らすことができるのです。
もちろんIR読み込みに対応している市販のアンプシミュレーターなどにも応用できるので知っておいて損はありません。
「キャビネットシミュレーター?IR?なにそれ?!」って感じの人にも伝わるように、めんどくささと分かりにくさを極力排除しながら説明していきますね。
キャビネットシミュレーターについて
この動画を見ていただいてわかるように、ギターのサウンドがジャリジャリしているだけで明らかにショボいのはお分かり頂けると思います。これはアンプシミュレーターで鳴らしているだけではヘッドアンプとしての歪みの部分しか作れないからであって、実際にアンプから鳴っているようなサウンドを得るためには「キャビネットシミュレーター」というものが必要です。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgMjqErbhTG5c93Uoz-G0srVLmCRqUKM5RzdxPY_npxjcyNizyg5ueJ-kmUV4H-r_IK_lNRsjhpJ53vtI6aam9rTBw8jkMLYkJ8qcX8drVF5Vzqb0TWzh0LmJ20uthcDAjXNg025-LBOpw/s400/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2017-09-03+20.07.30.png)
「キャビネットシミュレーター」はその名の通りキャビネットの鳴りを再現するシミュレーターソフトで、これを通すことによってスタジオのアンプでギターを鳴らしたようなサウンドに一気にグッと近づきます。
Nad IR
僕が愛用しているキャビネットシミュレーターはこのNad IR。![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhuP2l0ree61ZI5zqoaL3guumn_3s0vGr-TXgBA6WjkQLTw8MH-ppxzLIMvHKJ_3G0OlWIMVjNqR0TqH-vZS1a_nF3FCzePZP09Omxl2YeDBJzT9iO2Rts2-nOoSNac_iFpjcMMdC5PPW0/s640/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2017-09-03+14.29.07.png)
シンプルなソフトですが、とても軽く使い勝手も良いです。
ふたつのIRを読み込んでキャビの質感を混ぜたりできるのでオススメ。
ダウンロードは以下のリンクから。(Win/Mac対応)
KVR audio
https://www.kvraudio.com/product/nadir-by-ignite-amps
PULSE
シンプルでふたつのIRを読み込めるといえばこちらも同様。![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh8UULYgd05igWcy-OY8ipEsnfNWTPI7RW7zJGk_JpzzXBwlSxootnk3vzC2IVOBZwCEIQwL-tCHaQ5ZZ8x8axmv6fUNMojm4ANej1kK4GfLukJ4orJ3KMmiwTqvgIhsQgaiilx1LLrgfk/s640/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2017-09-03+22.44.13.jpg)
GUIこそ少し違えど、Powerd by IGNITE AMPSとある通り前述のNad IRとほぼ同じ仕様でほぼ同じ機能を持っています。
Rosen Digital - PULSE
http://www.rosendigitalaudio.com/pulse/
IRデータについて
次に必要なIRデータについて。IRとはImpulse Response(インパルス・レスポンス)の略称で、音響空間の特性をキャプチャーしたデータのことです。
もともとはホールや教会などの音響空間をキャプチャーしてその残響特性をリバーブの再現に利用していたのですが、この技術はギターキャビネットやマイクによる集音にも応用され、よりリアルな音響を再現することが可能になっています。
フリーで入手可能なIRデータ
ネットの海を探せば無数のIRデータをゲットすることができますが海外のサイトが多いので探すのはちょっとめんどくさいかも。。笑というわけで、ここではカンタンに入手出来るものをいくつかご紹介。
以下はフリーで入手出来るキャビネットIRデータのリストです。
Kalthallen Cabs Free
Red Wirez
Guitar Hack's Impulses
God's Cab
YouTubeやウェブで「Cabinet Impulse」などと検索すると個人で録音したIRデータがたくさん公開されていて説明文にあるリンクからダウンロードできたりするので、英語が苦手でない方はそちらもぜひ開拓してみてください。
Orange Cab Impulse
C_Peavey JSX
機材さえあれば個人でIRデータを作れるため有志で作成したデータを公開している人がたくさんいます。ありがたや。。
有料のIRパックもたくさんあるよ
もちろん各デベロッパーが有料のIRパックも販売してたりするので興味がある方はぜひ。
Joey Sturgis
メタルコアやモダンヘヴィネスに特化したプロダクトを多く扱うJoey SturgisのIRパックはオススメ。JTW v30 IMPULSE RESPONSE PACK
いろんなキャビネットやマイクで録音したIRデータがひとつのパックになって30ドル程度から購入できるのでとてもリーズナブル。
CONQUER ALL BUNDLE
こちらは各パックを合わせたバンドルで80ドル程度で販売中。
IRデータを収録する際に使用するプリアンプにもこだわっていてより高品質なサウンドを体感できます。
CHANGO STUDIOS
こちらCHANGO STUDIOSもメタルコアやポストハードコアに特化したプロダクトが多く、若いプロデューサーに人気です。CHANGO STUDIOS CAB IMPULSE
こちらはIRデータがひとつのため7ドルとお安いですが、生々しいローがしっかり出るナイスなIRで僕も愛用してます。
おわりに
かなりマニアックな話っぽいようだけど、音響空間をシミュレートするIRデータはAmplitubeやBIASなどの市販アンプシミュや各種リバーブプラグインなど様々なソフトに実装されています。ギター以外の楽器を通すなんて使い方もアリかもしれないし、自宅にキャビネットがなくてもかなりリアルな音を再現できるこのキャビネットシミュやIRデータはこれからさらに進歩して音楽制作に素晴らしい結果をもたらしてくれることでしょう!
とにかく僕のようなメタルヘッズには特にオススメ。笑
ぜひお試しあれ。
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