音楽制作において、パワーサプライやディストリビューターは欠かせないものです。
特に機材を多数接続する場合は、電源の安定性が重要となります。そこで以下にオススメのパワーサプライ・ディストリビューターを紹介します。
1. TASCAM - AV-P250
そんなTASCAMの定番パワーディストリビューター/コンディショナーであるAV-Pシリーズの中でも一番人気なのは「AV-P250」。お手頃な価格でありながらもパワーディストリビューターに求められる機能をひと通り備えたもっともスタンダードなモデルです。
AV-P250のスペック
- 電源:AC100V、50/60Hz
- 最大定格電流:1490W (14.9A)
- 電源コンセント:
- SWITCHED(連動) 後面3P x 10
- UNWSITCHED(非連動) 前面3P x 3
- フィルター サージノイズフィルター、ラインノイズフィルター
- 極性チェッカー ネオンランプ表示
- サーキットブレーカー:15A
- 電源コード:3P電源コード 3m(取り外し不可)
- 消費電力:0.4W
- 外形寸法:482.6(幅)×45(高さ)×294(奥行き)mm
- 質量:3.5kg
メリット:人気機種、コンセント口数が多い、ラックインして使用可能
デメリット:ラックタイプなのでかさばる
ちなみに僕自身もこのAV-Pシリーズの古い機種(AV-P25 RMKII)を使ってます。かなり古い機種ですが、堅牢な作りでぜんぜん故障せずまだまだ現役です。Switched(電源スイッチに追従)/Unswitched(常時通電)を使い分けられるのが便利ですね。オススメ。
参照記事:
【工数削減】機材の電源を一括オンオフするための配線を考える【DTMer向け】
さらに上位機種の「AV-P250S」「AV-P2800」ではタイムディレイ回路の搭載によって機材の電源投入の順番をシーケンス制御して、突入電流によるダメージから機材を守る安全な運用ができるなど、より高度な機能もあります。
2. CLASSIC PRO - PD12II
CLASSIC PRO(クラシック・プロ)はサウンドハウスのオリジナルブランドで、コストを極限まで抑え驚異的な価格を実現しながらも、ユーザーが求める「操作性」「機能」「サウンド」の全てにおいて徹底的にこだわり抜いた商品ラインナップを誇ります。レコーディングやライブ等、様々なシチュエーションで輝きを放ちます。
理想的な電源環境を提供するCLASSIC PROの電源モジュール PD IIシリーズは繁雑になりがちな電源周りを一括管理し、ノイズフィルター、サージフィルターによってクリーンな電源を供給します。
シンプルに使いやすさを追求した「PD12II」は前項のTASCAMのAV-P250によく似ており、ほぼ同等の機能を有していると言えます。値段もほぼ同じくらい。PD12IIの方がちょっと差込口数が少ないですね。
CLASSIC PRO - PD12IIのスペック
- ACコンセント前部3P×4(その内、常時ON:1)・後部3P×8
- リアライト端子(XLR)
- 使用電源:AC100V±10%、 50/60Hz
- 最大電流:14.9A/ユニット
- 最大消費電力:2000W/ユニット
- サージ電圧:5,000V
- サージ電流:20,000A
- ノイズ減衰:トランスバース >20dB、1.5kHz~200MHz
- サーキットブレーカー
- 保護回路:スパイク・サージ、ノイズフィルター、過剰電源保護回路
- 電源ケーブル長:3.0m、3ピン、2ピン変換アダプター付属
- 寸法、重量:48.3(W)×4.45(H)×31(D)cm、4.9kg
メリット:ラックインして使用可能
デメリット:ラックタイプなのでかさばる
上位機種の「PDMII」は電圧、時間、電流を表示するコアディスプレイを搭載、最上位機種の「PDM/LSII」では8段階シーケンス機能を搭載したモデルなどのラインナップがあります。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/135150/
3. FURMAN - M-8X2
このM(メリット)Xシリーズはスタンダードなパワーディストリビューターだけでなく、上位機種では電圧を一定に安定させる安定化電源までがラインナップされています。
シリーズ中でも一番スタンダードなモデルは「M-8X2」。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/155724/
値段はTASCAMのAV-P250や、CLASSIC PROのPD12IIとほぼ同じくらい。差込口数が9口とやや少なく、機能を絞っているためビジュアルもスッキリしています。特にフロントパネルはかなり潔くツルっとしてますね。
- 最大出力電流:15アンペア
- ラインコード: 6 ft.(1.8m) キャプティブ、14 AWG、3 導体 Edison プラグ付き
- 使用電圧:AC100V 50/60Hz
- スパイク保護モード:ラインからニュートラルへ
- エネルギー散逸:170ジュール
- ピークインパルス電流:12,000アンペア
- 最大連続動作電圧:130 VAC RMS
- 通過電圧 (@ 125 アンペア、8/20uS 波形): 400 ボルト
- ノイズ減衰(横モード):+23dB 200KHz~10MHz
- 寸法:H44×W483×D95mm
- 重量:1.8kg
メリット:ラックインして使用可能
デメリット:口数が少ない、ラックタイプなのでかさばる
上位機種のM-8X AR Jはパワーディストリビューターとしてだけでなく、安定化電源として電圧を100Vに安定化させる電圧安定化回路を搭載しています。特に音楽での使用を考慮した設計で、クリーンで安定した電源を供給して接続する機器の性能を引き出します。
4. FURMAN - SS-6B
前項に同じくFURMAN(ファーマン)のタップタイプのパワーディストリビューターです。
もちろんただの電源タップとは異なり、電磁波や電波が原因のノイズを削減するEMI/RFIノイズフィルター、サーキットブレーカーを搭載したFURMANならではのモデルです。
「SS-6B」は差込口3×2列の幅広タイプ。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/39113/
どちらもメタル製のブラックボディに青いロゴが映えますね。
- PRO PLUGS 電源タップ
- 6アウト
- 耐久性に優れたメタルコンストラクション
- 4.5m電源ケーブル
- 3Pコンセント
- ライト付きON/RESET/OFFスイッチ
- 内蔵サージフィルター:落雷などが原因で突発的に発生する高電圧から機器を保護します。
- EMI/RFIフィルター:電磁波、電波が原因のノイズを削減します。
- 定格電圧:125V
- 定格電流:15A
- 寸法:235W×45H×85Dmm
- 重量:約1.25kg
メリット:タップタイプなので省スペース
デメリット:差込口数が少ない
ちなみに差込口6×1列のロングタイプ「SS-6」もあります。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/39112/
5. CLASSIC PRO - PDS8
CLASSIC PRO(クラシック・プロ)の電源タップ「PDS8」はプロユースの3ピンアウトレットを8口搭載した電源タップです。
FURMANのSS-6とほぼ同等品ですが、こちらPDS8の方が差込口が多いのが利点ですね。
「PDS8」は4×2列のスタンダードタイプ。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/195754/
- 出力コンセント:3P×8口(ブラス製、非メッキ)
- プラグ:3P
- 電源ケーブル:1.6m/3m
- 定格電圧:125V
- 定格電流:15A
- ノイズ減衰:トランスバース >26dB、200kHz~10MHz
- 寸法:W28.0xH4.1xD8.6cm
- 重量:1.2kg
メリット:タップタイプなので省スペース、差込口数が多い、電源ケーブルの長さを選べる
デメリット:ラックマウントできない
ちなみに差込口8x1列のロングタイプ「PDS8L」もあります。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/190915/
まとめ
今回紹介したパワーディストリビューターはどれも定番アイテムであり、DTMerが自宅の機材電源環境をワンランクアップさせたい!と思ったときのファーストチョイスにはピッタリなので購入する際の参考になれば幸いです。
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